金町自動車教習所で学ぶ
第ニ段階 学科教習(24~26)
●第ニ段階の学科教習について
運転免許証(免許)を取得するのに、受けなければならない教習の第二段階に進む為には仮運転免許証「通称:仮免許」の取得が必須である事は、先の記事でもふれました。
実際に道路を走るようになった方々が受ける学科の内容とは、どんな事なのでしょうか?
それでは、第二段階の学科24~26の教習内容を紹介していきます。
24~26の教習は応急救護処置に関する内容で3時間連続の教習となりますのでご注意ください。
ここでの教習は、配布された救急救護処置についての教本を使用します。
●第ニ段階 学科教習24
【応急救護措置1】
ここで学ぶ応急救護の方法は、日本赤十字社で行われているやり方になります。
応急救護は、日常生活の上でも大いに役に立ちますので、いざという時の為に、しっかり学んで役立てて下さい。
まず「車での事故→ケガ」という場面に直面し、「救急車を呼んだ」という事を想像してみて下さい。
実際に救急車を呼んでから到着するまでの時間はというと、平均時間はおよそ9分だそうです。ただし、毎年統計によって時間は変わります。
自身がケガを負っている場合、負わせてしまった場合…
この時間がどれだけ長く感じられるでしょうか…
ちょっと暗い内容にも思われがちですが、応急救護を学ぶ上で大切な事なので、覚えておいて下さい。
心肺停止の状態での9分間というのは、死亡リスクが非常に高くなる時間です。
他の教習とも重複しますが、路上で緊急車両が近づいてきた場合は道を譲って下さい。
緊急車両とは、簡単に説明すると「サイレンを鳴らして赤色灯を点灯している車」です。
パトカー/救急車/消防車だけではないので注意して下さい。
赤十字が血液を運ぶ場合や、ガス会社さんが非常事態の場合もあります。
他には、心臓マッサージや人工呼吸の解説、AEDの使い方、DVD視聴による緊急救命に関する講義も行います。
●第ニ段階 学科教習25
【応急救護措置2】
ここでは実践的な応急救護処置として、事前に配布された三角巾を使用した止血法を学びます。
まずは折り方から学び、直接圧迫する方法(最初の一歩)を学びます。
応急救護でコレも大事な事ですが、「他人の血液は素手で触らない」ようにして下さい。
詳しい理由については、教習で解説がなされますが、お医者さんに聞いても、同じことを注意されるので、気をつけて下さい。
コレも覚えておいて欲しい事なのですが、三角巾を包帯としての使用する際、地面につけて使ってはダメです。
立ったまま折る方法もここで実践します。
適切な結び方とほどき方も同時に教えてくれます。
膝などの広い範囲を縛る方法も実践します。
基本は結び目は外側に、縛りやすくてほどきやすくします。
他には、災害時に役立つ三角巾で靴の作り方も学べます。
靴の作り方を覚えておくと、手の保護をする方法にも応用ができます。
ここで教わる結び方以外にも、たくさんの三角巾を使用した非常時に役立つ結び方があります。
興味がある方は、この教習をきっかけに、非常時に役立つ三角巾の活用法を学んでいただければ嬉しいです。
●第ニ段階 学科教習26
【応急救護措置3】
いよいよ、ダミー人形のJAMY(ジャミー)君をつかった応急救護に移ります。
要救護者(ケガなどをしている人)の意識の確認などを行い、AEDを使用した、心肺蘇生の実践を行います。
何十回も教習を行っているベテランでも、人前で行う場合には、上手くいかない事もあるそうですが、AEDの最初の一歩として、経験を積んで下さい。
まずは、周囲の状況観察 全身の観察(倒れている方が大出血をしていないかなど)をした上で、声かけを行います。
要救助者と思われた方が、実は酔っぱらって寝ているだけの場合もあるので、最初は優しく声かけをしましょう。
そして呼吸の確認をした上で、周囲に「助けて下さい」というように、協力の声かけをし、AEDの対応や、救急車の指示出しを行うのですが、この辺りは、指導員がしっかり教えてくれるので、恥ずかしがらずに学びましょう。
この場合は、行動を口に出して確認しながら行う事はとても良い事です。
心臓マッサージと人工呼吸の方法についても学びます。
ちなみに、人は心肺停止からわずか3分で生存の可能性は半分に低下します。
心臓マッサージを行っている時に、意識が回復する場合もあるので、負傷者の様子を確認しながら行うのが大切です。
応急救護を注意しなければならない事に「病原菌などの感染」という部分があります。
先の学科で「血液には触れないように」という事を記しましたが、ここでも全く同じです。
詳しい内容については、教習の中で指導員から解説がなされますので、割愛させていただきますが、「大切なのは、自身を守った上で人を助ける」という事です。
人工呼吸をするのをためらわれた場合は、心臓マッサージだけでも大丈夫です。
この学科で使い方を学ぶAEDは、人がたくさんいる場所、人の目につく場所にあります。(大きなスーパーや駅、地区センターなどにはあります)
この教習を受けた後でも構わないので、家の近くでAEDを置いてある場所をチェックしてみてください。
AEDは人助けの為にあるものなので、マンションなどに設置してあります、非常時には遠慮なく使って下さい。
そして、AEDの使用中は必要以上に離れましょう。
特に他人と肌が接触していると、他人の心電図を図ってしまう事もあります。
一度貼ったAEDのパットは意識が戻っても、かけつけた救急隊員が外すまでは外さないようにして下さい。(AEDは貼ったままだと、心電図を図り続けています)
教習で学ぶAEDを使った蘇生法は、街のちょっとしたところにもポスターが貼ってある事も。
また、教本には小さな子供に対しての蘇生法も載ってるので、せび一読をお願いします。
最初にも書きましたが、応急救護は日常生活の上でも大いに役に立ちます。
いざという時の備えが、誰かを救う力になります。
ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
●さいごに
この記事を読まれた方は、もしかしたら第二段階の予習的に活用される方がいるのではないかとも思っていますが、内容に関しては、第一段階と重複している部分も多々あります。
と…いう事は!
それだけ覚えておかなければならない重要な事!
学科教習で学ぶ事については「もう知ってるよ」という方も多いかと思いますが、免許を所得してから20年以上たつ筆者も、あらためて教習に参加すると「あ、そうそうコレ危ないんだよね」とか「うわぁ~、こんな大事な事忘れてたぁ~」といった「気づき」もたくさん出てくるのが学科の教習です。
今日の学びは、先の自身の生活に生きてきます。
金町自動車教習所の教習を受けた皆様が、相手の立場に立って思いやりのある運転が出来るドライバーとなってくれたら幸いです。
地域の皆様が、より安全に生活できる事を、金町自動車教習所職員一同、ビルの屋上教習所から見守っています。
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