【R6.3月限定】飲み干したくなる〝鶏白湯麺〟
札幌ラーメン どさん子南口店
2024年3月の一押し麺(限定飯)
飲み干したくなる
鶏白湯麺
味変用自家製オレンジピールオイル添え
950円
替え玉 半玉150円/1玉300円
担当:どさ兄
◆ウワ葛的雑感
亀有どさん子の一押し麺(限定麺)の中でも、意外とありそうで無い鶏白湯のラーメン。
鶏白湯は2019年のつけ麺以来となるが、どちらかというと変化球的な一杯だったので、直球での「鶏白湯ラーメン」としては2018年…およそ6年ぶり。
過去の記憶から、太麺でガッツリコッテリな味というというラーメンを想像していたが、しっかり逆をつかれました。
毎月の通り、言うまでもなく美味しいラーメンでしたが、いったいどんな限定麺であるかをしっかりお伝えできればと思います。
◆蛇足的解説
こちらもいつもの蛇足的解説ですが、どさ兄よりいただいた内容を含めて紹介していきます。
[Soup.](どさ兄的表現)
ダブルSoup.を採用。
1 鶏ガラと豚足を12時間かけて作ったSoup.
2 鶏もも肉と鶏皮を煮て溶かし、ペースト状にしたSoup.
この2つを合わせて作られた。
文章だけ見ると、どう考えてもトロみのあるコッテリスープなのですが、あっさりかつスルっとしたスープという不思議。
〝ついつい飲みすぎてしまうスープ〟というのは、過去の限定麺でも時折あった事ではあるが、「飲みやすい鶏白湯!?」という衝撃。
[タレ]
塩ダレを採用。
ホタテ貝を煮て出汁をひく一番出汁と、出汁ガラを乾煎りして再び出汁をひく2番出汁を合わせて作られた。
タレもダブルなのかい!
マジお前の罪を数えろ!
[具]
鶏もも肉の皮目だけ焼いてから低温調理した鶏ももレアチャーシュー。
定番の豚チャーシュー。
温玉。(粗挽き胡椒かけ)
かいわれ大根。
専用極太メンマ。
チャーシューの味については、聡明なドサンカーの諸君であれば
どさ兄の作るチャーシュー
の美味さが
専門店の300%増し
という事は容易に想像できる事と察します。
特に注目したいのは、亀有どさん子の限定麺で初登場の「温玉」と、専用に味付けされた極太メンマ。
温玉は、崩して麺に絡めて食べても良し!スープに溶かしても良し!亀有どさん子の歴史にまた新たな1ページが追加されていました。
そしてメンマ!
常にいい仕事をする同店のメンマ!
ここでも良い仕事をしやがっていました!
(筆者はどちらかというと、一般的なメンマは苦手です…念のため)
[麺]
菅野製麺所さんの鶏白湯専用麺を使用。
国産小麦100%の麺で、茹で時間や、食べ進む時間により食感が変わる麺。
細麺という事で、大盛ではなく替玉方式が採用されたそうです。
替玉をしたい方は、スープを飲みすぎいように注意して食べ進めて下さい!
[その他]
味変用自家製オレンジピールオイル(オレンジオイル)がついてきます。
ここで注意!
初見の方は、
いきなりオイルinはしないように!
どさ兄が「オレンジの苦みをとるのに苦労した」と言うだけの逸品でもあり、本来のSoup.の持つ味から逸脱するような事はないのですが…
まずはデフォルトSoup.の味を堪能して欲しい。
その上で、このオレンジオイルを入れた後の味や風味を満喫して欲しと願っています。
◆実食を終えて
取材に来た事を後悔した一杯でした。
普通にお客として「美味い!美味い!美味い!ごちそうさまでした!!」と言って帰りたい。
口福感(こうふくかん)に包まれたまま、家に帰って寝たかった…
過去の亀有どさん子の鶏白湯が「剛」だとすれば、今回は「柔」。
北斗〇拳で言えば、ラオウとトキ!
ブラック・エンジェルズで言えば、と松田さんと雪藤(雪士)!
「どさん子で喰え」と松田さんは言っておりますが、雪藤にも匹敵するどさ兄の超絶技巧がいかんなく発揮されている、年齢や性別を問わない幅広い層に好まれるラーメンだなぁ…と。
舌の上だけでなく、喉の奥に美味しさが残っているような感覚すらありました。
ンま~い!
ごちそうさまでした!
◆製作担当のどさ兄より
時間をやりくりして他店の鶏白湯を食べ歩いた上で、当店ならではの鶏白湯を形にしました。
過去の物よりも肉々しさが出たかなと思っていますが、Soup.はあっさりと飲めるので、老若男女問わず、束広い方々に召し上がっていただけると思っております。
飲んだ後の〆にもぜひどうぞ。
札幌ラーメン どさん子南口店
葛飾区亀有3-4-12
03-3603-3363
営業時間(通常)
12:00~14:00/18:00~24:00
木曜定休
★実は100本目の記事
ウワサの葛飾(ウワ葛)スタッフが、亀有どさん子の〝味の奴隷〟となり、限定麺の記事を毎月のように書き始めてから、今回は100本目の記事となります。
せっかくなので、100本目の記事の記念として、どさ兄に昔の限定麺についてのお話も少し伺ってきました。
そもそも限定麺を始めたのが、2024年の現在から約22年前…2002年頃なのだそう。
多摩川のタマちゃん、日韓共同開催のW杯、ベイブレードが流行ったりしていた頃。
お店の事で紆余曲折があり、結果としてどさ兄がお店を引き継ぐ事になった時…
「自分たちのラーメンを出したい」
と考えていた事から、最初の一歩を踏み出した事で始まったそうです。
これまでの同店では、チェーン店という事情から、ある程度決まった事しかやっていなかったそうです。
通常メニューの具材やタレのみを替えた物から限定麵がスタート。
しかし売上が激減…出足は最悪。
当初は「自分たちのラーメンなんて出せねーよ」と言っていたGタツさんより、
「どうせなら麺も替えてみたら?」
というアイデアが功を奏し、徐々に売り上げが回復。
それでも7~8年は厳しい状況が続いていたようです。
ウワ葛の前身ともなる「じーも」で、限定麺に注目しだしたのが2014年頃からなので、比較的、現在(2024年)の内容に近い限定麺となってからネットメディアでの情報発信がスタートしたという事になります。
ウワ葛での最初の限定麵の記事は 2015年11月の亀有どさん子の限定麺
どさ流「喜多方ラーメン」
そんな筆者も、社長に連れられて同店で「焼き餃子」を初めていただき、美味しすぎて翌日に独りでカウンターに座って餃子定食を食べていた…という事からのスタート。
どさ兄とGタツさんが月替わりで限定麵の制作担当を受持つ事で、商品の開発期間を確保しながら、今日も亀有どさん子でしか食べられない逸品を生み出しています。
既に同店での限定麺は安定期に入っているかと、勝手に思っていましたが、実は限定麺がさらにステップアップできたという事が去年(2023年)にあったそう。
それは、2023年5月の頂家さんとのコラボ限定麵の際に、頂家さんが取引をしている製麺所さんを紹介していただいた事だと、どさ兄が話してくれました。
これまでの限定麺は限定麺用の専用の麺を使用していましたが、同店で通常メニューに使用している麺と同じ製麺所からの仕入の麺を使用していた為に「もう一歩、お客様に提供したい形のラーメンに届かない」というジレンマも…
しかしこのコラボ以降、紹介していただいた製麺所から 限定麵の麺のみ、仕入先を替えたおかげで「自身がお客様に提供したいと思っていたラーメン」へ、大幅に近づけるようになったのだとか。
こうした地域の同業他社との協業や探求心からの行動が、同店の限定麺の美味しさの秘密にあるのだと感じます。
また、過去の同じ名前の限定麵でも、仕様がガラリと変わっていたり、美味さはマシマシで登場するという秘密が少し理解できた気もします。
「まだまだ手探りなので、もっと色々なジャンルにも挑戦したいんですよね。」
と話してれたどさ兄。
亀有どさん子の味の探求は、まだまだ道半ば…
ウワ葛がどこまでこの道を歩いて行けるか解りませんが、亀有にある札幌ラーメン どさん子南口店(亀有どさん子)という店が続く限りは、歩いて行ければと思います。
限定麺の記事100本目の節目に。